私たちについて

教えて!ドクタープロジェクトとは

近年、育児を取り巻く環境は大きく変化しました。
全国の未就学児を持つ母親へのアンケート調査(2014年 三菱東京UFJコンサルティング)によれば、子育ての悩みを相談できる母親の割合は74%から44%へ、子供を預けられる人がいる割合は57%から28%へ激減し、逆に子供を通して関わる人がいない母親の割合は1.6%から11%に増えています。
核家族化が進み、また祖父母の多くは仕事を続けています。身近に育児を手伝ってくれる人を見つけるのは難しくなり、子育て不安の軽減は喫緊の課題です。

2015年、佐久市は子育て力向上事業の一環として佐久医師会に「教えてドクター!プロジェクト」を委託し、佐久総合病院小児科が中心となって実施しました。
子どもの病気とホームケア、病院受診の目安などをまとめた冊子を作成し、同年12月から市内の保育園34か所を、開業小児科の先生方と協力しながら出前講座を行いました。さらに、その内容を元に無料アプリを作成し、2016年3月に公開しました。
このアプリはiPhone、Androidのスマートフォン双方で無料でダウンロードでき、受診のタイミングなどを、症状ごとにワンクリックで判断できます。地域の子育て支援情報も充実させ、生年月日を入力すれば予防接種の時期が瞬時に把握できる予防接種スケジューラなど、スマホ世代でもある子育て世代が使いやすいように工夫しました。
これらの活動をまとめたものがこのサイトです。

教えて!ドクタープロジェクトの活動内容はこちらをご覧ください。

この活動に込めた思い

教えて!ドクタープロジェクト」に込めた思いは3つあります。
「小児科医は診察室を飛び出そう」
「こどもの健康を守る主役は医療者ではなく保護者」
「小児救急外来の負担を軽減する」
です。核家族化が進み、子どもが病気になったときの保護者の不安は以前より大きく、「こどもの健康を守る主役である保護者」への啓発は以前にもまして重要です。そこで「小児科医が診察室の外に飛び出し」、直接保護者に説明する保育施設出前講座を実施しました。

また「救急外来の負担軽減」についてお話しします。これまで救急医療現場では受診患者と医療スタッフの「対立構造」が時に生まれていました。不安になって保護者が時間外に救急外来を受診すると、「こんなに軽い症状なら夜ではなく日中に来て」と言われたり、逆に「どうしてこんなになるまで放っておいたんだ」と言われることもあります。救急医療現場では増加する救急患者の診療に追われ、現場は疲弊しています。両者のストレスを軽減するために、お互いの認識を近づけるための「共通の言語」が必要です。今回のプロジェクトはその「共通言語」の役割を果たすことを目指しています。これらの活動を通じて保護者の皆さんが安心して子育てするための一助になればと願っています。

また、このホームページでは、障がい者居宅支援事業所・NPO法人たんと。が実施している「まほうの子育て ~誰でも使える7つの工夫~」プロジェクトもご紹介しています。この活動は、子育てで少し大変だなぁとか、もっといい方法ないかな?と悩みがちなところのヒントをわかりやすくお伝えするものです。保護者の方に、ちょっとした工夫を提案し楽しく親子がコミュニケーションをとることが出来ることを目的にしています。

我々はこれらの活動を今後佐久以外の地域にも広げていければと願っています。引き続き皆様のご理解ならびにご協力をお願い申し上げます。

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